Impressions-SCREAMIN' JAY HAWKINS
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ALBUM NOTES
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'88年、フランスでのライヴ録音 LIVE AND CRAZY からちょうど 10年後、1998年 4月15日(一説では 5月)に行われた、パリ、オランピア劇場でのライヴをレコーディングしたものです。
1999年にアルバム『Live 』 Last Call / Wagram 3052562 WAG 343 としてリリースされました。
全編を通して Frank Ash のギターが激ショボ!
最後に付け足しで Frankly Speaking が収録されてますが、これはまったくの別録音です。
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accompanists
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Frank Ash: guitar & backing vocals / Frederic Fall: bass/ Jose Babeu: drums/ Didier ( alt. Dider) Marty: saxophone
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1.I Feel Alright
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意外とマトモな入り、と思うのも束の間、まずお声がふざけてます。Didier Marty のサックスがそれでもマジメにオブリを務め、なかなかやるじゃないの。
でも Frank Ash のギターは期待ハズれですねえ。例によってグジャっと潰れかかった音でモゾモゾ這い回るだけ。
S.J.H.も Didier Marty のサックス・ソロに「行け〜、もいっちょ!」とごキゲンなよーす。
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2.Don't Love You No More
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ドラマチック(?)なピアノから始まるスロー・ブルースですが、モチロン S.J.H.のヴォーカルときたら、フル・パワーで、叩きつけるよな彼自身によるピアノのコード・ワークもちとウルちゃいくらい。
そのままピアノ・ソロに突入いたしますが妙にスっとぼけてて、なかなかよろしい。でも、それに続く Frank Ash のソロは、コーラス・エフェクトをかけたそのトーンもイマイチだけど、フレーズも「なんだかなあ」。自分に酔ってるみたいなギターで、直後の Didier のサックス・ソロが始まったとたん、客席から「待ってました!」的な拍手が起こるくらいでございますから、みなさんもよくご存知のようで。
ラストは奇声大会(?)つーよりも、ギター・ソロがあっていいんだったら、奇声の「ソロ」もあっていいわな、っちゅーノリでございましょうか。
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3.Pretty Girl's Everywhere
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いきなり客席とのコール&レスポンスの後、やたらポップな仕立てとなったこの曲が始まります。
彼とバック・コーラスのチェイスをメインに、ヴォーカルを前面に出した楽しいナンバーなんですが、ここでも Frank Ash のギターが台無しにしてくれてますねえ。
やはりワタクシ個人的には Michael Kneally のギターのほーが 100倍近く「いい」なあ。そんなワケでサックス・ソロになるとホっといたします。
で、いきなりリズムもファンキーになってベースのソロになるんですが、やはり時代を反映して見事な(おフランスの聴衆が受け入れてくれそなレヴェルの?)スラップを見せてくれてますねえ。
作者は Eugene Chuch
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4.I'm Lonely
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いきなり、I'm Tired!っちゅう絶叫っぽいヴォーカルから始まるマイナー系のナンバー。
なんでかパリでの新年を迎えた時のことを語り出すんですが、独りシャンゼリゼを歩いて・・・なんて独白から「いかに孤独で寂しい生活」を送っているか、もう、その寂しさに疲れちまったよ、てなことをゆってる(よーな気がする)曲。
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5.Deceived
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うってかわって、メチャメチャお気楽なズチャ・ズチャっちゅうイージィなリズムに乗せて、トバします。ここでもギターがあらずもがなのソロ挟んでますが、その間もバックのサックスのリフのほーが輝いてますぜ、ダンナ。
そしてそのサックスのソロじゃ、この曲のパワーが加速してきます。もち S.J.H.の One More!もありいの、疾走を続ける Didier Marty、あんたはんはエラい!これあのギターだけだったら途中で失速してしまいますがな。
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6.I Don't Know
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お馴染み Willie Mabon で有名ですが、オリジナルは Cripple Clarence Lofton。
S.J.H.は以前にも、この曲を採り上げておりますが、1990年 Hollywood の Tracks II スタジオで Bizarre-Straight Records のために吹き込まれ、1993年に Planet 71184 ( Demon Records FIENDCD 728)『Stone Crazy 』として発売された中に収録されたヴァージョンに比べれば、一見マジメっぽい・・・のはナゼか?と思えば、あの、Hoooh!っちゅう、聴いてるこっちのチカラが抜けちゃいそな女性コーラスがいないせいなのねん。
そのかわり、よせばいいのに(?) Frank Ash がムダに張り切って冗長なソロを延々でかましくさってウンザリさせてくれますけど、Didier のサックス・ソロまでのしばしのガマンざます。
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7.I Want To Know
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High Heal Sneaker 系の(でも、もっとトロいざんす)のリフに乗せて、意外とゆったり歌う S.J.H.。
とはいってもヤツのことですからねえ、一触即発(?)の雰囲気がありありと・・・ここでもツマらないギター・ソロで一時的に意識が遠のきますが、サックスで蘇生!いやホント、このライヴ、彼がいなかったらボロクソだよ。
最後は S.J.H.の朗々たる独演会(?)
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8.I'll Be There
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思わせぶりなピアノで始まりますが、そっからリズムはもー「ビギン・ザ・ビギン」系で「絶妙」な(?)ヴィブラート込みの節回しで歌っていきます。
これ、コードがかなりイカレてますねえ。ミョーな転調もあるみたいだし、こいつはしっかりととってみないとね。
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9.Stand By Me
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こりゃもう、ダレでも知ってる、あの Stand By Me( Leiber-Stroller-Ben.E.King )でございます。
イントロじゃ、割とオリジナルっぽいことやってます。一応ね。
じゃがしかし、バック全員が声を揃えてのコーラス部分では、そこがパリで、付近におそらくヌカミソなんてもんが無くて良かったね、てな「すんばらすぃ」効果を上げておるのでございますが、そのかわり、もしかして近隣一帯のブルー・チーズの芳香をいやが上にも増す、っちゅう劇的な変化をもたらしておったやもしれません。
ここでも、それをさらに促進させそな Frank Ash のギターが健闘しておりますが、Didier Marty のサックスがそのよーな過発酵をストップさせるシュアでクレヴァーなソロを聴かせてくれます。
このような名曲も S.J.H.の手にかかれば「風前の灯火」、途中なんて、そこだけピック・アップして聴かせたら、「ん?これ、なんて曲?」と尋かれちゃいますよ、ゼッタイ。
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10.Bite It
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ちょっと Hal Paige の Going Back to my Home Town を思わせる軽快な(別名「おバカチックな」?)リズムに乗せて、動詞部分を変えながら進行していきます。
でも、相変わらずギターはクソやね。
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11.Constipation Blues
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こりゃもう、1988年のパリでもやっている説明不要の名曲でございましょう。
Real Deep Pain・・・それは「便秘!」
のっけからそりゃもう実に「お下品」な効果音が炸裂いたします。
ホント、基本的にはシュアなスロー・ブルースにも「なり得る」骨格を持った曲ではあるのですが、なんせ、そこに描かれているのが「便秘の苦しみ」なのでございますから、マトモなブルースで終わる訳もなく、「これでもか」の活き活きとした描写が実にお見事(か?)
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12.What'd I Say
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こちらはもう、あまりにも有名な Ray Charles のナンバーですが、オープニングはもろジャングル系のドラミングで特色を出して(?)おります。
これでも「あらずもがな」のギター・ソロでちょっとテンションは下がりますがサックスが出てくるまでガマンいたしましょ。
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13.Alligator Wine
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これまた Screamin' Jay ファンのみなさま(ってどんだけいるんでしょ?)ならとっくにご存知の曲でございます。
今回はちょっとおとなしめ?かな。サックスとピアノでリフですが音数が少ないんで、かえってヘヴィに感じるんですからオモシロいもんですね。
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14.I Put A Spell On You
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そして、彼の最大のヒットでございますが、今回はやたら「ワルツ感」を前面に出しております。もろブンチャッチャっちゅうリズムなんですが、ここでの Screamin' Jay、曲がマイナーなのにピアノの和音でメジャーを弾いちゃってサックスのジャマをしております。
ま、あまりそこら気にしてないのかも?困ったもんじゃのう。共演者にしてみれば・・・
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15.Itty Bitty One
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これって、どうやら Bobby Day のナンバーらしいですね。いきなりシャッフルになってトバして行きます。
またしてもショボいギターで飽きが来そうになりますが、ダレかがバックでイロんなもん叩いて遊んでるので少しは気が紛れるかも。しかしまあ、リード・ギターにコーラス・エフェクトなんかかけるヤツの気がしれねえなあ。サイドの時ならともかくね。
サックス・ソロに続いて Jose Babeu のドラム・ソロ。ともかくギター以外はみんなよろしい!
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16.Shout
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これも他人の曲ですねえ。Isley Brothers となってるけど、それって作者だっけか?
シンプルな 2ビートで畳みかけてたとっからステディなブーギに変わり、また戻る、ってな構成ですね。
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17.Short
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上の Shoutにかけた駄洒落です。
これって、一曲に入るんでしょね?かなり短い、和音一発だけの曲(?)
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18.You Took Me
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基本的には循環コードのナンバーですが、そのへんの細かいとこは At Lastのほーをご覧くださいませ。
向こうはこの前年で、ギターは同じく Frank Ash ですが、まだ向こうのほーがいいかも。
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19.Please Don't Leave Me
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こちらはお馴染みの Fats Domino のナンバーです。 SPELLBOUND にも収録されてますが、基本的な構成はそのままです。
またもやギター・ソロが足を引っ張ってますねえ。
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20.Goodnight Sweetheart ( Campbell-Connelly-Noble)
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こちらはスタンダード・ナンバーですが、そゆ曲ほど(?)彼が燃える(??)のはみなさまご存知のとおり。おそらく、この曲がショーのクロージングとなったものでしょうか、途中、みなさまへのご挨拶も入っておりまして、最後はアンコールの拍手が徐々に消えてゆくフェイド・アウトで「 Fin」。
となっていますが、少なくとも手持ちの Wagram 盤ではケツにまたAt Last と同じ「Frankly speaking( -Frank Ash )」が付け加えられております。したがってそこだけは1997年 7月の Sam Phillips Recording Service での録音で、[accompanists─ Frank Ash: guitar/ Screamin' Jay Hawkins: piano/ David Hood: bass/ Roger Hawkins: drums/ Jim Dickinson: Producer]となります。 |
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