Impressions-SCREAMIN' JAY HAWKINS

ALBUM NOTES

アルバム "BLACK MUSIC FOR WHITE PEOPLE"と同じく、Robert Duffey のプロデュースで、スタジオは「 For The Record Studio 」となっています(って、それが固有名詞なのか、録音用のスタジオで、って意味で言ってるだけなのかがちょい「?」なんですが・・・ )。
1994年の1月に録音されたもの。
ワリと粒の揃ったアルバムになっているようには思いますよ。
Bo Didley Jr.のかわりに、Buddy Blue がギターに加わり、少しテイストは変わっているようですねえ。
ただ、それがそのままこのアルバムの出来を上向かせているか?と問われれば、ちょっとギモンが残るところ、かな?
ま、このアルバムは「買っても損ではないけど、かと言って、ホントに買って良かった!と言うには少し足りない」ってトコでしょうか。


accompanists

Buddy Blue: guitar/ Mike (Michael) Keneally: guitar/ Oscar Barajas: bass/ Jeff Aafedt: drums/ Robbie Helm: sax/ Steve Ebner: Trumpet/ Felix Flanagan: harmonica/ Jim Monroe: percussion/ Donna Gast, Octavia Bostick, Erin Barton, Brynn Horrocks, Jack Duffey & Craig Mealins: background vocals


1. Somethin' funny goin' on
 
(Buddy Blue)

ミドル・テンポのヘヴィーなブギ。
トニック部分が8小節、ドミナントからサブ・ドミナントに行かず、ドミナント→トニック、を2度繰り返す変則的な構成のブルース。
意外と堅実な造りになってます。スライド・ギター・ソロは、Buddy Blue(誰やそれ?)か?作曲もその Buddy Blue みたい。


2. I am the cool
 
(Duffey-Keneally)

ディストーションの利いたギターのリフにスライドの絡む、Spoonful みたいなスタイルのヘヴィーなリズムに、SJH の抑え気味のヴォーカルを乗せて、エコーを利かしたスライドのオブリが時々切り込んできます。
ギターはバッキング・リフに L&R の2本、そして Center ではスライド、と3つ聞こえますが、クレジットでは Buddy Blue & Michael Keneally のふたりしか居ないハズなので、マチガイなく多重録音やね。たぶんセンターのスライドが Buddy Blue や思いますねん。


3. Whistling past the graveyard
 
(Waits)

「墓場で口笛、吹くんじゃねえ」ってのアメリカの縁起カツギ?
変則 4beat。いきなり吠える?SJH。歌は例によって語りみたいな感じです。アーバン・テイスト溢れる(そうでもないか?)トランペット・ソロは、Steve Ebner によるもの。F.O.


4. Rock the house

Otis Rush の Somebody have Mercy に似たイントロ。ブラスの使い方もね。
でもギター・リフ&歌はおー違いで混声コーラスとの掛け合い大会になっちゃってますよ。最後の repeat after me がなんじゃそりゃ?"A-men"で終わってるんだけど。
掛け合いのとこ、最初は「Rock the house」でやってんだけど、そのあと「Go to Hell 」って言ってない?気のせいかなあ?


5. Scream the blues
 
(Duffey-Jung)

始まる前に(軽いシャッフルの F.I.〜F.O.の)オマケ付き?この曲はやたら元気がいいです。SJH のヴォーカルも充分に歌ってるし、ロックっぽいリズムを切るギターがなかなか。ギター・ソロもけっこーガンばってるって感じ(でもサイドのほーがカッコよく聴こえるのはどして?) 。珍しく、ギター・ソロは3回も入ってます。
コード進行はスタンダードなブルース・スタイル。8 beat でパワフルにセメまくってます。女性コーラス付き。


6. Brujo
 
(Blue)

音数を抑えたヘヴィーな造り。ハウリン・ウルフっぽい?曲(こゆ時に、ハウリン・ウルフ日頃聴いてないから、なんて曲か、ってのが全然出てこないんだよね。ウルフ・マニアは怒るな、こりゃ)になってます。
Felix Flanagan のハープをフィーチャー。SJH もワリとマジに歌ってるよーに見えるんだけど、そゆ時はたぶん歌詞がフザケてんじゃないかな?「Call me Brujo」ってのがミソだな。あとマイク・タイソンがどうたら、って歌ってるよーな気がすんだけど・・・ ギターはチカラ抜けたスライドでソロ?入ってるけど、どーでもいー感じ(?)。この曲もBuddy Blue 。


7. You make me sick

ウィリー・メイボンの"I don't know"にとっても似てる曲です。アタマのブレイクとこ かね。でも、曲が始まっちゃうと、病気にフサわしく、タンがからむやら、うなされるやら・・・ Robbie Helm のサックス・ソロはまあまあかな?
最後は例によって、お下品な S.E.総動員で、メッチャ汚くして終わってます。


8. Give it a break
 
(Duffey-Jung)

最初、短いシャッフルが F.Iしてくるけど、それはオマケです。それが F.O.してって、やがて、もすこしゆっくりした曲が始まり、それがホンモノ。
Felix Flanagan のハープがフィーチャーされてます。ディスコで一世をフービした"Get ready"に ちょっと似た流れの曲。ハープはソロもオブリもかなりの出来です。F.O.


9. When you walked out the door
 
(Duffey-Keneally)

これはもう、モロ "Hoochie Coochie man"。歌詞がちゃうだけですよ。珍しく「ブルース度」が高くなってます。
でも「シカゴの香り」が一切しないトコがさすが SJH(?)、というところでございましょう。Buddy Blue のらしいスライド・ギター・ソロはちょっと不発(Felix Flanagan のハープが光ってます)気味。なんかベースはエレクトリック・スタンダップ・ベースっぽいですねえ。バック・コーラス無し。


10. Fourteen wives

「14人の妻」ってのもスゴいですねえ。
SJH 自身のクリアな(でもちょっとチョンボな)ピアノで始まるダブル・シャッフルのナンバーです。
ブラスのリフが利いてていいですね(これはモロ、Otis の"Somebody have Mercy"だね)。でもギター・ソロは変にショボくて、いまいち?そのかわり、ってワケでもないだろけど、Robbie Helm の Sax.ソロがいい出来。
SJH 自身によると思われるピアノ・ソロは意外とカワイイ(?)。
F.O.で終わったと思ったらオマケ(4 beat をバックに 「Alligator wine」とかゆってる)つきです。


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