Impressions-SCREAMIN' JAY HAWKINS

ALBUM NOTES

1990年の8月から12月にかけて、BIZARRE RECORDS( CA.,U.S.A )により、ハリウッドの「TRACK 2nd」スタジオで録音され、翌'91年に発売されました。
DEMON RECORDS( Brentwoods, Middx, UK ) は、BIZARRE RECORDS の許諾のもと、英国でこの CD を発売。
ラップ付き?の"I put a spell on you"や、なんでか日本語でセマるネエちゃんが登場する"Voodoo priestess"は「長くその栄誉を称え」たいホドのスンバラシさ?でございます。
が、コンサヴァ系のブルース・マニアには恐らく「KUSO-MISO」にケナされちゃうだろなあ。


accompanists

Michael Keneally: guitar, keyboards & backing vocals/ Tonio: Rap on "I put a spell on you"/ Rik Shannon: drums, percussion & background vocal/ Bara Southern & Dana Garrett: sax/ Bo Didley,Jr: guitar/ Mark Goldberg: stand-up & electric bass/ Steve Batie: piano on "I put a spell on you"/ Julie Syperda-Duffey, Meredith Marshall & Jill Foor: backing vocals


1. Is you is or is you ain't my baby
 
(Jordan-Austin)

これはもうギターの音が洗練されてます。ストラト系のフェイズアウト・トーン。
そこに抑えめのホーン・セクションと、マイルドなトーンの女性コーラスがからみます。
曲自体もモダーンなつくりで、ギター・ソロではさりげなくオクターヴ奏法をかましてます。軽めなシャッフル( どことなく"Hit the road Jack"を思わせるつくり)。


2. I feel allright

ギターによるイントロ。スピードのある歯切れの良いシャッフルで、バックにはいつもの女性コーラスが入ります。
キャッチー?なテーマが繰り出されてて、ナゼかサビに入ると、畳み込むようなテンポにアップするような感じがしますねえ。ギター・ソロは熟練のワザ!(たぶん Michael Keneally )。サックス・ソロもまあまあではないでしょか?
終わった、と見せかけて、今度はギター一本での静かなブギが(クレジット無し、でも、なかなか聴かせまっせ)。 F.O.


3. I put a spell on you
 
( DANCE VERSION)

チョッパーのベースがちょーファンキーなヴァージョン。
一番違うのはラップ付き(日本人までラップやってるイマから見ると「ラップ」っちゅーよりはタダの「DJ」じゃん?ってカンジもすんだけど)!カッコいい(って当時は思ってたハズ)!!
この曲だけはプロデュースが Robert Duffey の手を離れ、Cool Slo Moe Ice Man Bobby D.の名がクレジットされています。おそらく、ラップ入れてる連中(個人名だったりして)の名前じゃないでしょか?
3回目のラップ・パートじゃナゼか日本語で「それすら昔の What I do 」と聞こえる(ホントだってば)ラップが楽しい。SJH のヴォーカルはラップと相性がいいみたいで(あたりまえか?)違和感なくコナしてます。
この曲でのピアノは別人で、Steve Batie。ベースは敢闘賞でございます。
ところどころに入る、ネエちゃんのイロっぽい「タメ息」もなかなかよろしい(ってなにがじゃ?)。


4. I hear your knockin'
 
(Bartholomew-King)

ギター&ブラスのリフで始まるクセの強いブギ・ナンバー。
今回も女性コーラスをタップリ無駄使いしてます。
バックに聞こえるオルガンは Michael Keneally による多重録音か?しかも、ギターもちゃんと2本以上聞こえてるよーな気がすんだけど。
途中のソロはちょっと地味なサックスだけ。その間もギターはメッチャ派手なリフを刻み続けてます。


5. Heart atack and vine
 
( Waits)

特徴あるギターから始まるヘヴィーな 4 beat。ギター・ソロには軽くフェイザーかけてるみたいで、いい音出してます。ソロもいい出来。
SJH のヴォーカルはすっかり酔っぱらいモードだよ、こりゃ。ただクダまいてるだけみたいな歌だけど、ま、その程度じゃ、さほどオドロかなくなった自分がコワい? F.O.


6. Ignant and shit

ピアノとギターのからみがお洒落なイントロの、ライトな 4 beat。ギターがいいですねえ。ヨユーかまして遊んでます。サックスも一緒にガンばってまっせえ。 SJH の Vocal は「歌」というより、「語り」って感じね。なにやらい〜っぱい語ってます!
ゆうべパクられてムショに入れられた、とか・・・ ところで、「Ignant」っていったいナニ?手持ちの辞書に載ってないんだけど。
Ignorant なら「無知な」てな意味なんですけどねえ。


7. Swamp gas
 
( Hawkins-Keneally-Shannon)

ジャングル・ビートの曲。ギターのリフが利いています。コーラスもアフリカっぽいつもりなのでしょーか?SJH がやると、どーも「エスニック」って言うよりは、タダの「おちゃらけ」に聞こえちゃうってのは、やはり、カレの「人徳」っちゅーものでございましょうか?
よーするにジャングル・ビートにしても、コーラスにしても、ブロードウェイ的に一度、洗練?しちゃったものをプロトタイプにしてるから、ウソくさい=笑える、なんでしょね。


8. Voodoo priestess
 
(Keneally-Duffey)

いよいよ、モンダイの曲です。
イントロ部分じゃ SJH と色っぽいおネエちゃんの会話?みたくなってんだけど、まず SJH がおネエちゃんに、「いろんな宗教のコト知ってるだろ?」、ンフン。「じゃハレ・クリシュナは?」、ンン。「韓国の文鮮明は?」、ンフン。「バプティストは?」、ノウ。なんてのが続いてて、しかも、SJH が「あ、これなら知ってるだろ?」ってんで、思いっきり日本語で「オバケ」って言ってるし。
実はそれがキョーフの伏線だったのよね〜。
歌が始まるといったんおネエちゃんはネムリにつく?んだけど、後半になると、ア〜ン、と目を醒ましたおネエちゃんがモロ「日本語」で

おまじないをかけてあげる。
おまじないをかけてあげる、スクリーミン・ジェイ。
あなたは私のものになるのよ、スクリーミン・ジェイ。
心も体も、頭の中まで私のものになるの、スクリーミン・ジェイ。
おまじないをかけてあげる。
あっという間のおまじない、
きっとあなたは気がつかないわ。
ずっとあなたは私のものよ、スクリーミン・ジェイ。
私のものよ、スクリーミン・ジェイ。
私のものよ、スクリーミン・ジェイ。


って、ずっとクドいてんの。すごいでしょ?
さすがの SJH もだんだんビビってきて、「What ?」、「な、なんか居る!」、「こりゃいったいなんだ?」、「クソっ!お前は誰だ?」、「姿をみせろ?」、「ゲッ!いま俺に触っただろ?」と、 どんどんパニクってくのでございます。
しかしまあ、こんなアイデアいったいどっから出てくるんでしょね?


9. Ice cream man
 
( Waits)

小イキなギターで始まるシャッフル・ナンバーです。
お馴染みジョン・ブリムの "Ice cream man" かと思いきや、ちょと歌詞までちゃうみたいで。どーやらトム・ウェイツってえ白人の酔っ払いの歌ったのが下敷きみたいですよ。 でも、これはこれでなかなかイケてますね。
ところで、ギター・ソロかと思うとカッテイングだけで終わっちゃうのはナゼ? オブリではさんざコネくりまわしてるけど。


10. I want your body

オーソドックスにピアノで始まる「あたりまえ」のスロー・ブルースみたい。
このギター、ぜったいコンプレッサー使ってるよねー。この曲でのギター・ソロは Michael Keneally じゃなく、Bo Didley,Jr.の方かも。なんか手クセちゃうよな気がすんだけど、確信はありませ〜ん。なんかギター、一本しか聞こえないんだけど、なんで?
Mark Goldberg はこの曲じゃ、Stand-up Bass使ってます。


11. Ol' man river
 
(Kern-Hemmerstein)

ドラマチックな入り。このスタンダード・ナンバーをピアノの上にのせて静かに・・・と思ってるとトツゼンの絶叫!うひ〜、さすが SJH。その落差がモノ凄いですねえ、嫌いじゃないですけど。
途中で一転して、軽快な 4 beat になるんですが、そこで「ひょっこりひょうたん島」にそっくりのメロが出て来て笑える 。ってそれがギャグ?として通用すんのは日本でだけだよね。


12. Strokin'
 
(Carter)

ドラムで始まるとってもファンキーなナンバー!リズムのパターンは、ちょっと"Chickin"にも似てるかも?トリッキィなギターのリフがキモチいい!でもあいかわらず下世話な世界やなあ。
I'll be strokin' to the East, strokin' to the West, strokin' to the woman!と来たもんだ。F.O.してくあたりのギターのリフがなかなか。 最後になんか「声」だけ入ってるぞ。一瞬だけどね。


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